ドローンの種類を徹底解説【2026年版】用途別・形状別の違い

フィールドロボット

この記事のポイント

ドローンの種類は形状別に固定翼型・回転翼型・ハイブリッド型の3つ、用途別に空撮用・産業用・競技用など6つに分かれる。操作方法や必要な資格も種類ごとに異なり、目的や価格帯に応じた選び方が重要になる。

ドローンの種類を徹底解説【2026年版】用途別・形状別の違い

「ドローンの種類がたくさんありすぎて、自分の目的に合う機体がどれなのか分からない」

こうした疑問に答えます。

本記事の内容

  • 形状・用途によるドローンの種類分け
  • 操作方法や必要な資格の違い
  • 目的や価格帯に合わせた選び方

ドローンの種類は形状で3つ、用途で6つに分かれ、それぞれ得意な飛行時間や作業内容が異なります。

種類ごとの違いを押さえておけば、資格の要否や価格帯も含めて、自分の目的に合った1台を無理なく選べるようになります。まずはドローンの種類を形状別から順に見ていきましょう。

ドローンの種類は形状で3つに分かれる

ドローンの種類は形状で見ると固定翼型、回転翼型、ハイブリッド型の3つに分かれます。同じドローンでも機体の構造によって飛行時間や離着陸の方法が大きく異なります。目的に合った機体を選ぶには、まず形状ごとの違いを押さえることが近道です。ここでは3つの形状に加えて、回転翼型に多いローター数による分類も紹介します。

形状飛行時間離着陸ホバリング
固定翼型長い滑走が必要不可
回転翼型短い垂直に可能可能
ハイブリッド型やや長い垂直に可能可能

固定翼型ドローンの特徴

固定翼型ドローンは飛行機のような翼を持つ機体です。そもそもドローンとは何かという基本的な定義においても無人航空機の一種に位置づけられ、翼で揚力を発生させながら飛ぶため、飛行速度が速く、長時間・長距離の飛行に向いています。

一方で離着陸には滑走できる広いスペースが必要になります。空中で一時停止するホバリングもできないため、決まった場所にとどまって撮影や観測を行う用途には向いていません。広範囲の測量や長距離の輸送など、移動距離を重視する場面で活躍する形状です。

回転翼型ドローンの特徴

回転翼型ドローンはプロペラの回転で揚力を生み出す機体です。垂直に離着陸でき、空中で静止するホバリングも得意なため、狭い場所でも運用しやすくなっています。

操縦のしやすさから、ホビー用途から高度な業務用ドローンにいたるまで幅広く採用されています。ただしプロペラを常に回し続けるため電力の消費が多く、固定翼型に比べると飛行時間は短めです。回転翼型はさらにヘリコプター型とマルチコプター型に分かれ、市販されているドローンの多くはマルチコプター型に該当します。

ハイブリッド型ドローンの特徴

ハイブリッド型ドローンはVTOLとも呼ばれ、一般的なマルチコプター等とのドローンの比較においても優れた長距離飛行性能を示し、固定翼と回転翼の両方の仕組みを組み合わせた機体です。離着陸時は回転翼で垂直に浮き上がり、巡航時は固定翼に切り替えて高速で飛行します。

滑走路が不要なため狭いスペースでも運用でき、離陸後は固定翼型に近い速度と効率で移動できます。災害調査や監視、長距離の輸送など、垂直離着陸と高速巡航の両方が求められる場面に適した形状です。

ローター数によるドローンの違い

回転翼型のうちマルチコプター型は、搭載するローターの数によってさらに種類が分かれます。ローターが3つならトライコプター、4つならクアッドコプター、6つならヘキサコプター、8つならオクトコプターと呼ばれます。

多くのドローンメーカーが開発し、市販されているドローンで最も一般的なのはクアッドコプターです。ローターの数が増えるほど風の影響を受けにくく安定した飛行がしやすくなりますが、その分モーターも増えるため機体は重くなります。ヘキサコプターやオクトコプターは推力に余裕があり、物資の運搬や産業用途で選ばれることが多い種類です。

ドローンの種類は用途で6つに分かれる

ドローンの種類は用途で見ると空撮用、産業用、競技用、トイドローン、軍事用、水中の6つに分かれます。同じ形状の機体でも、搭載する装備や設計思想によって得意分野は大きく変わります。ここでは代表的な6つの用途別ドローンの特徴を順に見ていきます。

空撮用ドローンの特徴

空撮用ドローンは空からの写真や動画の撮影に特化した機体です。高精度なドローンモーターメーカーのモーターや高性能なカメラを内蔵し、映像のブレを抑える手ぶれ補正機能を備えている機種が多くなっています。

テレビや映画などの映像作品はもちろん、近年ではスポーツ中継にも活用が広がりました。特別な撮影技術がなくても手軽に空撮を楽しめる仕様になっているため、趣味からプロの現場まで幅広く選ばれています。

産業用ドローンの特徴

産業用ドローンは農業から物流まで、さまざまな業務で使われる機体で、高度な自律飛行を支えるドローンのフライトコントローラーの役割が極めて重要になります。設備点検には赤外線カメラ、農薬散布には専用の散布機器というように、従事する業務に合わせた装備が搭載されています。

空撮用ドローンの多くがコントローラーによる操作を基本とするのに対し、産業用ドローンはプログラムに沿って自律飛行できるモデルも多く販売されています。点検や測量など繰り返し作業が多い業務との相性がよい種類です。

競技用ドローンの特徴

競技用ドローンはドローンレースなど飛行競技に最適化された機体です。速度や加速度が高く設定されている分、操縦には熟練が求められます。

パイロットが自作したりパーツを交換したりして、好みに応じてカスタマイズできる点も特徴で、頻繁なドローンのメンテナンスが性能を保つ鍵となります。空気抵抗を抑える軽量な形状が採用されており、スピードと機動性を追求した種類といえます。

トイドローンの特徴

トイドローンは重量100グラム未満の小型な機体です。100グラム以上のドローンには航空法による飛行規制がかかりますが、トイドローンには航空法が適用されません。

価格も手頃なものが多く、初めてドローンに触れる人が扱いやすい種類です。ただし規制が緩やかな分、飛ばす場所やマナーには利用者自身の注意が求められます。

軍事用ドローンと水中ドローンの特徴

軍事用ドローンは偵察や監視といった専門分野で使われる機体です。高性能なセンサーによる偵察機能を備え、防衛目的に特化した設計になっています。

水中ドローンは遠隔操作で水中を潜航できる小型の無人機です。魚の生態調査やダム・貯水槽の点検といった産業用途のほか、ホビー目的でも活用されています。両者とも一般的な空を飛ぶドローンとは異なる環境や目的に対応した、専門性の高い種類です。

ドローンの種類によって操作方法や資格が変わる

ドローンの種類は操作方法によっても分かれます。人が手動で動かすタイプと、機体が自動で飛ぶタイプでは向いている用途がまったく異なります。また業務でドローンを使う場合は、種類に応じて必要になる資格も変わってきます。ここでは操作方法と資格の観点からドローンの違いを整理します。

ラジコン型と自律飛行型の違い

ドローンの操縦方式には、専用のコントローラーで人が手動で動かすラジコン型と、GPSやセンサーで設定したルートに沿って自動で飛ぶ自律飛行型があります。

ラジコン型は基本操作を覚えれば自由度の高い飛行が楽しめるため、趣味の空撮やドローンレースなど、操縦そのものを楽しみたい場面に向いています。自律飛行型はGPS機能によって位置情報を検出し、決めたルートを人の操作なしで飛べるため、測量や点検といった業務用途で広く活用されています。

種類ごとに変わる資格や法律の必要性

ドローンは重量や飛行方法によって適用される法律が変わります。100グラム以上の機体は航空法の対象となり、飛行させる場所や方法に規制がかかりますが、100グラム未満のトイドローンには航空法が適用されません。

業務でドローンを飛ばす場合、第三者の上空を飛行したり目視の届かない範囲を飛行したりするケースでは、国家資格の取得が事実上のスタンダードになっています。2025年12月に民間資格による申請優遇の一部措置が終了したことで、現場での運用ルールが変わったためです。趣味の範囲であれば資格は不要ですが、航空法などのルールは守る必要があります。

国家資格である一等と二等の違い

ドローンの国家資格には一等無人航空機操縦士と二等無人航空機操縦士の2種類があります。

資格対応レベル主な業務立入管理措置
一等有人地帯での補助者なし目視外飛行第三者上空・危険物輸送など高リスク業務講じなくても飛行可能
二等その他の特定飛行目視内・無人地帯での基本的な業務飛行原則として必要

一等は第三者の上空を補助者なしで飛ばせるなど、より高リスクな業務に対応できる資格です。二等は目視内飛行や無人地帯での飛行といった基本的な業務に対応する資格で、取得のハードルは一等より低くなっています。どちらを選ぶかは、実際に行いたい業務の内容で判断するとよいでしょう。

ドローンの種類に合わせた選び方

ここまで紹介した形状や用途、操作方法の違いを踏まえると、ドローンは目的、価格帯、メーカーの3つの軸で選ぶと迷いにくくなります。最後にそれぞれの選び方のポイントを整理します。

目的から選ぶ方法

まず決めたいのは、何にドローンを使いたいのかという目的です。旅先や趣味で写真や動画を撮りたいなら空撮用ドローン、点検や測量など仕事で使うなら産業用ドローン、レースなど競技を楽しみたいなら競技用ドローンが候補になります。

初めてドローンに触れる場合は、自動で障害物を避ける機能を備えたモデルや、規制の対象になりにくい軽量設計のモデルを選ぶと扱いやすくなります。目的があいまいなまま選ぶと、必要な機能が足りなかったり、逆に使わない機能ばかりで割高になったりしがちです。

価格帯から選ぶ方法

ドローンの価格は数千円から数百万円までと幅が広く、価格帯によって想定される用途も変わります。

価格帯目安向いている用途
低価格帯数千円〜3万円程度室内での練習や軽い遊び
中価格帯数万円〜十数万円程度旅先や趣味での空撮
高価格帯数十万円〜数百万円程度産業用途や本格的な映像制作

室内での練習や軽い遊びが目的なら低価格帯のトイドローンでも十分です。旅先での空撮を楽しみたい場合は中価格帯のモデルが現実的な目安になります。仕事で使う産業用ドローンは、搭載する装備によって高価格帯になることが一般的です。

主要メーカーから選ぶ方法

ドローンを選ぶうえでメーカー選びも重要なポイントです。国内外には複数のメーカーがありますが、新機種の展開頻度が高く、バッテリーやプロペラといった消耗品も入手しやすいメーカーは初心者にとって安心材料になります。

産業用ドローンを検討する場合は、点検や測量など業務内容に応じた専用機を扱うメーカーを比較するとよいでしょう。用途に直結した実績のあるメーカーを選ぶことで、故障時のサポートや部品調達もスムーズになります。

まとめ:ドローンの種類は目的から選べば失敗しない

本記事ではドローンの種類を、形状別、用途別、操作方法・資格別、選び方の4つの観点から解説しました。

本記事のポイントをおさらいします。

本記事のポイント

  • 形状は固定翼型・回転翼型・ハイブリッド型の3つに分かれる
  • 用途は空撮用・産業用・競技用など6つに分かれる
  • 操作方法や必要な資格は種類ごとに異なる

種類ごとの特徴を理解しておけば、目的に合わないドローンを選んで後悔することがなくなります。価格帯や必要な資格まで踏まえて選べば、購入後すぐに目的の用途で活用できるはずです。

ドローンの導入や資格取得についてさらに詳しく相談したい方は、お気軽にお問い合わせください。

ドローンの種類に関するよくある質問

参考文献

  1. 航空:無人航空機の登録制度 - 国土交通省
  2. 無人航空機操縦者技能証明|無人航空機レベル4飛行ポータルサイト - 国土交通省
  3. 国土交通省のドローン活用事例

執筆者

Robot With 編集部
Robot With 編集部

編集部

Robot With編集部は、ロボット・フィジカルAI領域の専門メディアです。物流・製造・サービスなど幅広い分野のロボット技術や導入事例、市場動向を調査・発信し、企業の導入検討や意思決定に役立つ信頼性の高い情報を提供しています。

監修者

Robot With リサーチチーム
Robot With リサーチチーム

リサーチチーム

Robot With リサーチチームは、ロボット・フィジカルAI領域の専門調査チームです。国内外のメーカー情報や市場動向、技術資料、公的データをもとにファクトチェックと内容監修を行い、企業の導入検討に役立つ正確で中立的な情報を提供しています。

関連記事

フィールドロボット

ドローンメーカー比較・国内外の主要企業と選び方【2026年】

ドローンメーカーを国内外の主要企業ごとに比較し、点検・農業・物流など用途別の選び方や、導入前に確認すべきポイントを法人向けに解説します。

Robot With 編集部
フィールドロボット

ドローン事故事例を徹底解説【2026年】原因・対応・報告義務

ドローン事故事例を、原因や具体的なケース、対応の手順、報告義務、法的責任までまとめて解説。事故の傾向を知り、安全な運用に役立てられます。

Robot With 編集部
フィールドロボット

ドローン保険は必要?機体保険と賠償責任保険の違いを比較解説

ドローン保険は加入義務があるのか、機体保険と賠償責任保険の違い、選び方や主要な保険商品を解説します。安心して飛行するための知識が得られます。

Robot With 編集部
フィールドロボット

ドローン測量とは?仕組みや種類・メリットと費用を徹底解説

ドローン測量の仕組みや写真測量とレーザー測量の種類、メリットと課題、必要な資格や費用相場、外注費用まで解説します。導入検討に役立ちます。

Robot With 編集部
フィールドロボット

ドローン比較で失敗しない選び方・価格帯とメーカーを徹底解説

ドローン比較の基準を解説します。価格帯や飛行時間、耐荷重、防水性能、用途別の選び方、国内外メーカーの違いを整理し自社に合う一台を選べます。

Robot With 編集部
フィールドロボット

ドローン測量ソフトは無料で使える?おすすめと選び方を解説

ドローン測量に必要なソフトの種類や、無料で使えるアプリとオープンソースの解析ソフトを紹介し、無料ソフトの注意点や選び方まで詳しく解説します。

Robot With 編集部

業界の最新情報をメールで受け取る

週1回、注目の調査記事・ウェビナー・ホワイトペーパー情報を編集部がお届けします。

広告掲載のご相談

広告掲載・タイアップのご相談

記事広告・ホワイトペーパー配布・共催ウェビナーなど、リード獲得につながる多様な広告メニューをご用意しています。

メルマガ登録